看護部
看護部長挨拶
看護部では、「私たちは、専門的な知識と技術により、患者さんを尊重した温かく質の高い看護を提供します」を理念として、医師や他職種、患者さんとご家族を含めた医療チームの一員として協働しています。
安全で質の高い看護を提供するために、7対1看護体制を実施するとともに、段階的研修による職員の資質向上とキャリア開発を支援しています。
がん看護関連、新生児集中看護など認定看護師育成の他に、看護相談、医療安全管理活動に取り組んでいます。
また、住居手当の充実や育児休業制度、24時間保育など働きやすい環境を整備しています。
山本 あゆみ

看護部理念
私たちは、専門的な知識と技術により、患者さんを尊重した温かく質の高い看護を提供します
基本方針
- 安全で快適な質の高い看護実践に努めます
- チーム医療の一員として他職種と協働します
- 地域との連携を推進し、看護の継続を図ります
- 専門職として自己研鑚と人材育成に努めます
- 病院の健全経営に参画します
看護部教育方針
教育理念
人間性豊かな専門職業人として、責任を持って質の高い看護サービスが提供できる人材を育成します。
教育目的
- 専門職としての実践能力向上を支援します。
- 学習する職場風土づくりを行い、看護職員個々のキャリアアップを図ります。
教育目標
- 専門知識・技術を習得し、患者の状態と状況を的確に判断し、根拠に基づいたケアが実践できる。
- 専門職業人として自立し、自己の看護実践能力を開発発展させることができる。
- 医療チームの一員としてより良い人間関係を保ち、自己の役割を果たし、社会人として責任をもち主体的行動がとれる。
看護部教育体制
- 看護部は教育目標達成のためキャリア支援委員会、新人育成委員会、助産師育成部会を設置する。
- キャリア支援委員会は全看護職員を対象にキャリア開発支援を行い、新人育成委員会は新人看護職員の教育にあたる。助産師育成部会は助産師のマタニティケア能力の開発支援を行う。また、他の委員会は各役割に応じて院内教育活動に参加し支援する。
教育の実際
当院では、看護の質の維持・向上のためにキャリア開発ラダーを採用しています。
職員各自が、組織の段階的教育支援を受けながら、看護実践能力を開発向上することでキャリアアップを図っています。
また、長期研修派遣制度により認定看護師取得を支援するなど、職務満足度の向上を目指しています。
看護部院内教育計画
研修名 | 目的 | 研修成果目標 | 内容 | 推奨 eラーニング 例 |
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ラダー レベル1 | 必須研修 | 新規採用者オリエンテーション研修 | 組織の一員としての自覚を持ち、自立できる能力を養う | 1)西部医療センターの概要と各部門の機能を理解する 2)職業人としての自覚を持ち、看護師としての役割と責任を理解する 3)基礎的な看護技術を習得する |
講義・演習 看護過程、酸素療法、採血、点滴静脈内注射、筋肉注射等 |
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「与薬の技術」 輸血・麻薬 |
輸血・麻薬を正しく取り扱い、安全に与薬するために必要な知識・技術を習得する | 1)輸血や麻薬の取り扱いの基本(保管・管理・実施)を理解する 2)輸血・麻薬を使用している患者の観察ポイントとその重要性がわかる |
講義 演習 |
「輸血の準備から実施、実施後の観察」 | ||
「救命救急処置技術」 BLS AED |
救急看護の基礎を身につける | 1)救急患者の病態生理を理解し緊急度のアセスメントがわかる 2)成人を対象とした基礎的な初期救急対応ができる 3)夜勤での患者対応と報告・連絡・相談ついて考える |
講義 演習 |
「ここからスタート!心電図モニターとのつきあい方」 「急変時対応の実際」 |
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「与薬の技術」 ・抗がん剤の取り扱い |
がん化学療法を安全・確実に実施するために必要な知識・技術を習得する | 1)がん化学療法における基本的な知識・技術を理解する 2)がん化学療法を受ける患者の看護がわかる |
講義 演習 |
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シミュレーション研修 「多重課題」 |
複数患者受け持ちによる多重課題の状況下において、優先度や安全に配慮した看護を実践するための考え方や判断力を養う | 1)優先順位を考えた複数患者のフィジカルアセスメントができる 2)状況に応じたチームメンバーへの報告・連絡・相談の方法がわかる |
演習 | 「多重課題を乗り切るためのコミュニケーションと優先順位の考え方」 | ||
マネジメント1 | 病院・看護部の理念に基づいて、組織の一員として責任ある行動をとるための管理的視点を身につける | 1)看護実践における管理的側面を理解する 2)チームメンバー・受け持ち看護師としての役割・責任を理解する |
講義 | |||
看護過程1-2 | 担当患者の個別性を考慮した看護過程を展開する能力を養う | 1)根拠に基づいた看護診断ができる 2)個別性を考慮した看護計画を立案できる 3)看護評価と看護サマリーを理解できる |
講義 グループワーク |
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がん看護 | 化学療法を理解し、主な副作用に対するケアと治療を受ける患者の看護の基礎を学ぶ | 1)化学療法の目的が説明できる 2)化学療法に伴う主な副作用と基本的なケアを述べることができる |
講義 事例演習 |
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放射線療法を理解し、有害事象に対するケアと治療を受ける患者の看護の基礎を学ぶ | 1)放射線療法の目的が説明できる 2)放射線療法に伴う主な有害事象と基本的なケアを述べることができる |
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がん疾患により起こる主な症状を理解し、緩和の方法を学ぶ | 1)がん医療における緩和ケアの位置づけが説明できる 2)がん疾患により起こる主な症状とアセスメント方法、基本的な緩和方法を述べることができる |
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「救命救急処置技術」 ・気管挿管の準備と介助 |
気管挿管、人工呼吸器管理を安全に実施するための知識・技術を習得する | 1)気管挿管の準備と介助の方法がわかる 2)人工呼吸器のメカニズムと管理を理解する 3)人工呼吸器装着中患者の看護を理解する |
講義 演習 |
「明日からの実践に活かす!基礎から学ぶ人工呼吸器管理」 | ||
看護倫理1-2 | 患者の生命や人権を尊重するために、倫理的な実践を導く方法を習得する | 1)「倫理的な実践を導くための手引き」の活用方法がわかる 2)倫理的意志決定プロセスに沿って事例を展開し、解決策を導き出す |
グループワーク | 「臨床倫理入門」 「接遇の基本をみなおそう」 「ケアの現場の言葉遣いとコミュニケーション」 |
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看護観1 | 自己の看護を内省し、看護観を育む | 1)看護実践を通して、看護観について考えることができる 2)自己の看護を振り返り、自己課題を見い出すことができる |
講義 グループワーク |
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ラダー レベル2 | 必須研修 | マネジメント2 | チーム目標を達成するために必要なマネジメント能力を身につける | 1)看護チームにおけるマネジメントと自己の課題がわかる 2)チーム目標達成に向け、自己目標をチーム目標に連動させ、問題解決に取り組む 3)自己を客観的に評価し、プロジェクトを通し自己の能力の向上を図る |
講義、演習 | 「スタッフのやる気を引き出すマネジメントと組織のあり方」 「“リーダーシップ力”で組織の変革と発展につなげる」 |
看護倫理2 | 看護実践における倫理的問題に気づき、解決に向けて行動できる能力を養う | 1)倫理的意思決定プロセスについて理解を深める 2)看護実践における倫理的問題を明らかにし、チームカンファレンスにより解決策を導き出す |
グループワーク | 「臨床倫理入門」 「認知症の倫理的課題と意志決定支援」 |
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看護研究2 (ケーススタディ) |
看護サービス向上のための自己開発能力・研究能力(科学的追求を行う能力)を身につける | 1)ケーススタディの意義、方法を理解する 2)研究疑問を明確にする 3)倫理的配慮をふまえた研究計画書を作成する 4)根拠に基づき、個別性を踏まえた看護を実践しまとめる |
1回目 講義、演習 |
初めての院内発表1~2 初めての学会発表1~16 |
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2回目 個別指導 |
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3回目 発表会 |
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ラダー レベル 2・3・4 | 必須研修 | 看護観2・3 | 看護観を養い、看護実践能力の向上を図る | 1)看護実践を通して心に残った場面や事例を振り返り(内省し)、看護を語る 2)経験からの学びを意味づけし、看護に対する考えをまとめる 3)看護に対する考えを看護理論と照合し、自己の看護観を明確にする |
講義 グループワーク |
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救急看護 2・3・4 |
救命救急の場面において、リーダーシップを発揮し迅速かつ的確な判断に基づき看護実践を行う能力を養う | 1)急変時のフィジカルアセスメントについて理解を深める 2)心肺蘇生ガイドラインに則り、BLS・ICLSを迅速に実施する 3)救命救急対応におけるチームダイナミクスを理解し、リーダーシップ・メンバーシップを発揮する |
講義、演習 | 「急変時対応の実際」 「呼吸器系のフィジカルアセスメント」 「不整脈の特徴を正しく理解し危険な不整脈に備える」 |
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看護過程 2・3・4 |
根拠を明確にして看護診断を決定し、個別性を考慮した看護過程を展開する能力を養う | 1)中範囲理論についての理解を深める 2)中範囲理論を活用し、根拠に基づいた看護診断・看護計画・看護実践・評価を行い、看護問題の解決に取り組む |
講義、グループワーク | |||
ラダー レベル3 | 必須研修 | マネジメント3 | 部署目標を達成するために必要なマネジメント能力を身につける | 1)看護単位(部署)におけるマネジメントと自己の課題がわかる 2)部署目標の達成に向け、自己目標をチーム目標に連動させ、問題解決に取り組む 3)自己を客観的に評価し、プロジェクトを通し自己の能力の向上を図る |
講義 グループワーク |
管理職・チーム医療コース全テーマ 看護管理者特別コースⅠ全テーマ |
看護倫理3 | 患者-家族-看護師-医師等に発生している倫理的問題の解決に向けて行動できる能力を養う | 1)医療チームにおける倫理的問題を捉え、ジレンマ(コンフリクト)を明確にできる 2)他職種カンファレンスを主体的に開催し、問題解決に取り組む |
グループワーク | 倫理コース 「臨床倫理入門」 管理職・チーム医療コース全テーマ |
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看護研究3 | 看護研究活動に取り組み、看護実践の質の向上を図るとともに研究能力を養う | 1)看護研究の基礎的な知識を理解する 2)倫理的配慮のもと研究計画書を作成する 3)研究活動を実施し、研究成果を発表する |
1~3回目 個別指導 |
看護研究コース全テーマ | ||
4回目 発表会 |
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役割研修 | 実地指導者研修Ⅰ | 実地指導者として、新人看護職員を支援するために必要な知識・技術・態度を習得する | 1)新人看護職員研修の意義と方法を理解する 2)実地指導者の役割を理解する 3)教育に必要な知識・技術・態度を理解する |
講義、シュミレーション演習 | 「ファシリテーションでコミュニケーションを円滑に」 「人材確保」 「人的資源の活用」 「人的資源の育成」 「多重課題を乗り切るためのコミュニケーションと優先順位の考え方」 |
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実地指導者研修Ⅱ | 1)実地指導者として指導上の問題や困難を共有し、解決するための方法を考える 2)実地指導者としての自己の課題を明らかにする |
グループワーク | ||||
ラダー レベル4 | 必須研修 | マネジメント4 | 病院・看護部理念の実現に向けて、組織横断的にリーダーシップを発揮するためのマネジメント能力を身につける | 1)組織の中で求められる看護管理と自己の課題がわかる 2)看護部の目標達成のために自部署の課題を明確にし、問題解決に取り組む 3)自己を客観的に評価し、プロジェクトを通し自己の能力の向上を図る |
講義 グループワーク |
管理職・チーム医療コース全テーマ 看護管理者特別コースⅠ全テーマ |
看護倫理4 | 倫理的意思決定場面において、コーディネイトの役割を果たすために必要な能力を養う | 1)倫理的意思決定場面において、実践モデルとなる 2)医療チームにおける倫理的問題を捉え、問題解決に向けてメンバーの支援を行う |
<1回目> グループワーク |
「臨床倫理入門」 「看護管理者の倫理的実践と責務」 |
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<2回目> グループワーク |
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全レベル | 選択研修 | 看護技術 (皮膚・排泄ケア) |
皮膚・排泄ケアに必要な専門的知識・技術を習得する | 1)褥瘡予防・治療の知識・技術を身につけ実践することができる 2)高齢者の皮膚の特徴を理解し、褥瘡発生の予防ケアに活かすことができる |
講義 グループワーク |
「褥瘡を予防する」 「排尿ケアの質を高め、患者のQOLを高める適切な排尿ケア実践を学ぶ」 |
看護技術 (摂食・嚥下、口腔ケア) |
摂食・嚥下ケアに必要な専門的知識・技術を習得する | 1)摂食・嚥下ケアに関する知識を深める 2)口腔の状態を正しくアセスメントする 3)嚥下テストの方法がわかる |
講義、演習 | 「嚥下障害のある患者のための食事介助」 「根拠に基づく口腔ケアの実践」 |
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医療安全 | 安全で質の高い看護を提供するために、部署の問題に気づき解決に取り組む能力を養う | 1)RCA分析の活用方法がわかる 2)事例をもとにRCA分析を行い、根本要因と解決策を導き出す |
講義、演習 | 「医療安全」「ケースで学ぶリスクマネジメント」 | ||
災害看護 | 災害拠点病院の役割を果たすために必要な、初期対応の方法を習得する | 1)災害拠点病院における看護師の役割を理解する 2)災害対策本部設置時の対応がわかる |
講義、演習 | 「災害看護」 | ||
がん看護 | 化学療法を受ける患者のQOLを維持・改善するために必要な看護実践能力を養う | 1)化学療法を受ける患者のアセスメントが理解できる 2)化学療法を受ける患者のQOLを高めるためのケアを考える |
講義 事例検討 |
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放射線療法を受ける患者のQOLを維持・改善するために必要な看護実践能力を養う | 1)放射線療法を受ける患者のアセスメントが理解できる 2)放射線療法を受ける患者のQOLを高めるためのケアを考える |
講義 事例検討 |
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多様な状況にあるがん患者のQOLを維持・改善するために必要な看護実践能力を養う | 1)がん患者のQOLに配慮した早期からの緩和ケアの必要性が説明できる 2)がん患者のQOLを高めるためのケアを考える |
講義 事例検討 |
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重症度、医療・看護必要度評価者研修 | 1)「重症度、医療・看護必要度」を評価することができる評価者を養成する 2) 判断基準に基づいた評価を行い評価の精度を向上する |
1)看護必要度の目的と評価方法が理解できる 2)「重症度、医療・看護必要度」の評価項目を正しく理解し、判断基準に基づいた評価ができる |
講義、演習 | 看護必要度コース全テーマ | ||
認知症看護 | せん妄の病態を理解し、具体的な援助方法を学ぶ | 1)せん妄の病態と症状、原因を述べることができる 2)せん妄のアセスメント方法がわかる 3)せん妄患者のケアを考える |
講義 事例検討 |
認知症コース全テーマ | ||
在宅療養移行支援研修 | 在宅療養への移行を支援するために必要な知識と看護師の役割を学ぶ | 1)在宅療養を支える社会システムが説明できる 2)患者の状況に応じた在宅療養への移行支援に取り組む |
講義 事例検討 訪問看護見学 |
退院調整・地域包括ケアコース | ||
接遇 (推進者育成研修) |
医療現場で必要な接遇力を身につける | 1)患者・家族・職員の満足度を上げる接遇の方法がわかる 2)接遇に推進者としての自己の課題を明らかする |
講義 演習 |
「接遇の基本をみなおそう」 「ケアの現場の言葉遣いとコミュニケーション」 |
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リクルータートレーニング | 看護師確保の活動において、当院の看護学生採用方針をふまえ、リクルーターの役割が担える人材を養成する | 1)リクルーターの役割と活動が理解できる 2)学生の目線に立った病院紹介の方法がわかる |
講義 グループワーク |
「人材確保~効果的なリクルート方法と離職防止の実践」 | ||
医療機器安全管理 NPPV・NHF |
医療機器を安全・確実に取り扱うための知識・技術を習得する | 1)NPPV・NHFのメカニズムと作動方法がわかる 2)NPPV・NHF使用中の患者の看護のポイントがわかる |
講義 演習 |
「明日からの実践に活かす!基礎から学ぶ人工呼吸器管理」 | ||
伝達実践報告会 | 院外研修で学んだ知識、技術を共有し、日々の看護実践に活用できる | 1)看護の動向や最新の知識を理解できる 2)最新の看護実践活動を理解できる |
発表会 臨地実習指導者講習会、認定看護管理者教育課程等の受講者 |
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実践活動報告会 | 看護実践活動を共有し、日々の看護実践に活用できる | 1)院内・院外の看護実践活動を理解できる 2)部署の看護実践活動をまとめることができる |
発表会 各部署 |
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看護部長講話 | 看護部の理念を理解する | 1)看護部の理念や方針を理解する 2)今年度の看護部の目標を理解する |
講話 | |||
看護を伝承する会 | 先輩看護師から後輩看護師への看護の伝承 | 講話 |
認定看護師
がん化学療法看護認定看護師
岡田 千華
私は、がん化学療法を受けている患者さんの副作用を少しでも軽減し、前向きに治療が受けられるようサポートしたいと思い認定看護師になりました。
化学療法を受ける患者さんやご家族が、現状を理解し必要な治療を受けるという前向きな気持ちになれることを目指して看護を行っています。私の分野のサポートは、がんと診断されたときから、治療を選択するとき、治療を開始するとき、がんが再発したとき、治療を中止するときまでと、関与する時期が長期に及びます。患者さんがそれぞれのターニングポイントで、自分らしい意思決定ができるよう時期を逸せず支援することを心がけています。
感染管理認定看護師
牧野 美栄子
感染予防対策について “もっと知りたい、学びたい”という思いが強くなり感染管理認定看護師を目指しました。
現在は、看護部に所属し院内感染対策チーム(ICT)の一員として働いています。主な活動内容は、患者や家族だけでなく医療従事者、訪問者等病院に関わるすべての人々を感染から守ることを目的として感染予防対策、職員教育、院内感染対策マニュアルの見直し等を行っています。
私達の身の回りには目に見えない様々な病原体が存在し、突如感染症流行など恐怖に脅かされることも少なくありません。最新の感染症流行状況を察知し、情報提供や感染防止対策の教育・啓発を図っていきたいです。
緩和ケア認定看護師
武田 ひろみ
私は、病気や治療などにより生じた様々な身体や心のつらさを和らげ、自分らしく過ごすことができ、ご家族も安心して患者さんを見守ることができるよう看護がしたいと考えて緩和ケア認定看護師になりました。
緩和ケアは、患者さんやご家族の気持ちに寄り添い思いに耳を傾けることが第一歩です。痛みなどの身体的な症状や心理・社会的・スピリチュアルなつらさを和らげることにより、患者さんはがんに前向きに取り組み自分らしく生きることができます。そして、より安心して過ごしていただくために、多職種がチームとしてうまく連携できるよう取り組んでいます。患者さんやご家族のQOLを大切にした緩和ケアを実践していきたいです。
新生児集中ケア認定看護師
松野平 佳世
私は、新生児が精一杯生きる姿を見て、もっといい看護がしたいと思い新生児集中ケア認定看護師になりました。
ハイリスク新生児に急性期の看護ケアを提供するとともに生理学的安定を図り健やかな発達を促進することを目指して活動しています。また、ご家族に対して、子どもへの愛着形成を促し良好な家族関係が構築できるようサポートしています。看護師だけでなく医師や理学療法士、臨床心理士ら多職種で協働し、笑顔で退院していただけることにやりがいを持っています。
新生児集中ケア認定看護師
藤正 富貴
私はNICUで働き始めて7~8年が過ぎた時、自分の看護は新生児やご家族にとって本当にベストなものか、今以上の看護ができるのではないかと思ったことが資格取得のきっかけとなりました。
認定看護師としての活動は、急性期にあるハイリスク新生児とそのご家族に対しての身体的・心理的ケア、親子関係形成の支援、神経行動学的発達を促進するケア、痛みに対するケアの実践とスタッフからの相談への対応です。また、医師・看護師に加え、理学療法士・作業療法士、臨床心理士、臨床工学技士等多職種と連携をとることでチーム医療の強化を図っています。そして、新生児とご家族にとって最善の環境が整えられるよう、ファミリーセンタードケアを中心とした支援を目指しています。
皮膚・排泄ケア認定看護師
佐藤 紫帆
私は看護の力がストーマ(人工肛門・人工膀胱)を保有する患者さんの退院後の生活に大きく影響することを実感したことがきっかけとなり認定看護師資格を取得しました。
活動は主にストーマのケアと褥瘡対策、褥瘡ケアです。患者さんが病気や治療によって生活が大きく変化し、落ち込むことがあっても、前向きな気持ちで療養生活を送っていただけるように、主治医をはじめ他の医療従事者とも日々検討を重ねています。患者さんが明るく「やれるよ。大丈夫。」と自信を持って退院される姿を見ることが私のやりがいに繋がっています。
がん放射線療法看護認定看護師
岩越 忍
患者さんが放射線治療の効果を最大限に得られるような看護がしたいと思い認定看護師になりました。そのためには、安全安楽な治療環境を整えることが最も重要であると考えています。また、患者さん自身に放射線療法をよく理解していただくことも重要です。放射線療法について分かりやすく丁寧にお伝えしていくことを目指しています。
乳がん看護認定看護師
中神 千尋
乳房に対する思いは様々です。患者さんの思いや価値観を大切にしてアセスメントを行い、一人ひとりに合った看護を実践したいと思い認定看護師になりました。
乳がん患者さんの不安や疑問の軽減を図る心理的なサポートとセルフケアや治療に関する適切な情報の提供を行っていきます。乳がんにかかる人の数が年々増えてきています。女性が、自分の乳房に関心を持ち早期発見ができるよう啓発にも力を入れています。
がん放射線療法看護認定看護師
杉下 香代
がん治療の3本柱の1つである放射線治療は年々増加傾向にあります。放射線治療に対する患者さんの不安を軽減し、安心・安楽に治療を受けることができるよう認定看護師を目指しました。放射線治療の効果を最大限に得るためには予定された治療を完遂することが重要です。そのため治療期間中から患者さんご自身で有害事象をできるだけ予防できるよう、患者さんの心身に合わせた看護ケアを行い、多職種のスタッフと協力して治療の完遂を目指します。
手術看護認定看護師
和喜田 奈美
手術看護認定看護師は重症で複雑な病態をもつ患者さんの手術に対して、手術侵襲の低減と回復促進を目指し、手術決定から回復期の周術期を視野に入れ熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践します。また、他の看護職員に対して指導・相談・支援を行います。
当院は、地域周産期母子医療センターであるため緊急帝王切開術件数が年間152件(平成28年度実績)あります。そして、帝王切開術の決定から手術室入室まで15分以内を目標とするグレードAが11%(グレードAに準ずるも含む)と多いことが特徴です。手術物品を迅速に展開できるよう常時配備することに加え、アクションカードに基づいてチーム力を高めるシミュレーション訓練を推進しています。また、術中を理解しているからこそできる合併症予防や回復促進への看護実践に外来看護師や病棟看護師とともに取り組んでいます。